化学物質過敏症の診断には、世界共通の自己問診票QEESI(クイージー)が使われます。
専門医の予約をすると、約1ヶ月前に20枚の問診票が送られて来ます。
その中にQEESI(クイージー)も入っています。
これは専門医の初診の時にも使いますし、障害年金の申請の時の内容も似たような書類を提出します。
その他にも、ご自分で定期的に行って状態をみてみるといいです。
悪化に向かっている時期はとてもよく分かりますが、良くなっていっている時期はその時は気づかずに、気付いた時にはラクになっていたという事がよくあります。
QEESI(クイージー) → コチラ
診断基準
(他の慢性疾患が除外されていることが大前提)
A主症状
1.持続あるいは反復する頭痛
2.筋肉痛あるいは筋肉の不快感
3.持続する倦怠感、疲労感
4.関節痛
B副症状
1.咽頭痛
2.微熱
3.下痢・腹痛、便秘
4.羞明、一過性の暗点
5.集中力・思考力の低下、健忘
6.興奮、精神不安定、不眠
7.皮膚のかゆみ、感覚異常
8.月経過多などの異常
C検査所見
1.副交感神経刺激型の瞳孔異常
2.視覚空間周波数特性の明らかな閾値低下
3.眼球運動の典型的な異常
4.SPECTによる大脳皮質の明らかな機能低下
5.誘発試験の陽性反応
診断
主症状2項目+副症状4項目
主症状1項目+副症状6項目+検査所見2項目
●原因物質(場所)を避けると症状が軽くなる。
●原因化学物質が高濃度に検出される。
なども診断上重要です。
(ふくずみアレルギー科より)
環境省
平成 27 年度環境中の微量な化学物質による健康影響に関する調査研究業務報告書
(「本態性多種化学物質過敏状態」に関する研究を含む)
坂部 貢医師
http://www.env.go.jp/chemi/anzen/mcs/mcs.html
例えば・・・
頭痛がして、膝や腰が痛い・・・。
喉も痛くて、下痢がする・・・。
風邪かな?
最近物忘れも出て来て、疲れやすくて、なかなか眠れない・・・。
疲れかな~?
いかがでしょうか?
自然にあり得るような症状ではありませんでしょうか?
これで全て診断基準を満たしてしまいます。
だからこそ、この病気が見過ごされてしまいます。
これで医療機関で検査をしても「異常なし」と言われると、「年のせい」にしてしまう方もいます。