発症原因


原因物質

ほとんどの方は『身の回りの化学物質』によって発症しています。

身の回りの化学物質とは? → コチラ

 

同じ環境にいても、同じ家族であっても・・・

発症する人と発症しない人がいます。

原因となるのは、原因物質だけでなく、トータル的にコップから水が溢れた時に発症すると言われています。

「病は気から」という言葉もありますが、精神的ストレスや疲労、免疫力や抵抗力の低下、睡眠不足など身体が弱っている時のタイミングに発症したという方もいるようです。

 

大量の化学物質に曝露されたか、極微量であっても長期間曝露されると発症してしまいます。

 花粉症と同じように、その方のコップ(許容量)から化学物質が溢れると発症すると言われています。

例)

大量の化学物質 → 地下鉄サリン事件、シックハウス、中毒、農薬散布など。

極微量の化学物質 → 日常使用している合成洗剤や柔軟剤、排気ガス、タバコ(受動喫煙)など。

 

柔軟剤が好きで使っているうちに、ある日突然発症してしまう方もいます。

身の回りに化学物質が溢れているこの時代は・・・

いつ誰がなってもおかしくない病気です。

だからこそ、発症しないように1人1人が予防をして頂きたいと思います。

 

何が原因で発症するかは分かりません。

そして、原因物質は1つだけでなく、知らずのうちにたまたまいくつもの原因物質の曝露が重なってしまった・・・

という方もいます。

現代は誰もが日常的に化学物質に関わっている時代ですので、ある日ふとした物が引き金となって突然発症してしまいます。

 

何かによって発症してしまうと、

次から次へと違う種類の多種類の化学物質に反応してしまうのが、

化学物質過敏症の特徴です。

 

そして、一般の人にとっては想像もつかないレベルの化学物質によって体調が悪くなってしまいます。

そして、化学物質に反応した時だけでなく慢性化してしまい、難治性になってしまいます。


原因として可能性のあるものや反応する物

一番気をつけたいのは、これらの化学物質が揮発して『呼吸』によって化学物質が体内に侵入する事です。

それは、においがあると分かりやすいのですが、においが無い化学物質の場合は、知らずに体内に入ってしまう事が多いです。

 

食べ物は肝臓を通って解毒される為に、反応はしますが、食べ物によって発症するという事はあまりありません。

また、経皮吸収で発症するという事もあまりありません。

 

シックハウス(建材)

木材、新築・改築の際の建材やカーテンの難燃剤に含まれているホルムアルデヒド、

塗料、接着剤、合板、石膏ボード、防水加工

 

タバコ(受動喫煙)

タバコはタバコだけに反応するだけでも診断してもらえる方もいます。

 

農薬(農地だけでなく家庭内も含む)

除草剤、農薬散布、殺虫剤(有機リン系のワックス、シロアリ駆除剤、

家庭用殺虫剤(殺虫スプレー、殺虫シート、燻煙剤、蚊取り線香)、

防虫剤(虫よけスプレー、衣類用防虫剤、防ダニグッズ)など

※一例を記載していますが、例えば、家庭用殺虫剤と一言で言っても色んなタイプがあります。

どんな成分が使われているかによります。

 

有機溶剤

http://www16.plala.or.jp/chemicaldays/Q-A/104.html

(とても幅が広いです。建材、マニュキュアや除光液、ドライクリーニング、灯油やガソリン、マジック)

 

煙害

排気ガスやばい煙などの大気汚染

車の排気ガス、野焼き、薪ストーブなど

 

オシャレ用品などの日用品

合成洗剤(洗濯用、台所用、シャンプー・リンス、ボディソープ)、柔軟剤、香水、アロマ、制汗剤・制汗シート、整髪料、毛染め剤、カラーリング剤、化粧品、マニュキュア・除光液、

 

食べ物

食品添加物(保存料、着色料、甘味料、香料)、残留農薬、肥料、その他薬品

動物性食品に使われている飼料、抗生物質、ワクチン、

など

 

その他

車、インク、新品の物、塩素系漂白剤、芳香剤、抗菌剤(抗菌グッズ)、防水グッズ、消臭剤、除菌・抗菌剤、防炎カーテン、ドライクリーニング、動物の毛、図書館の本の殺菌

 

こちらもご参考にしてください。

ケミカルデイズ
自分のまわりのことちゃんと知っておこうっ!
~生活にひそむ化学物質~
化学物質門団市民研究会様作成

 


職業病?

職業として化学物質を使用して発症してしまう方も多いです。

シックハウスで発症する方も多い反面、建設業の方も発症しています。

医療関係など(医師、歯科医師、薬剤師、助産師、保健師、看護師、医療事務、介護士、獣医師)

様々な薬品を扱う化学関係、

有機溶剤などを扱う工場系

パーマ液や毛染めやシャンプーなどを扱う美容関係、

印刷関係

などで働く方々が発症

最近多いのは、香害で発症してしまう学校の先生が増えているそうです。

職業的に高濃度の化学物質に触れる人にも見られます。

 

でも、残念ながら・・・

職業によって発症したとしても、因果関係がなかなか認められないので、労災保険は認定になる事は過去には事例はありますが、残念ですがあまり認められません。


原因物質(北里大学1998年調査)

新築、改築、ホルムアルデヒド・・60.3% 

殺虫剤      ・・・・・・・・7.7% 

有機溶剤      ・・・・・・・6.4% 

大気汚染      ・・・・・・・6.4% 

他の化学物質   ・・・・・・・5.1% 

タバコ     ・・・・・・・・・3.8% 

金属      ・・・・・・・・・1.3% 

医薬品     ・・・・・・・・・1.3% 

不明     ・・・・・・・・・・7.7% 

 

水城医師によると、現在は5人に1人が香害によって発症していると言われています。

となると、20%の割合となります。

 

化学物質過敏症は健康な人ならば問題がないレベルの濃度でも症状が出ることから、シックハウスからの発症だとしても、住居の改善をしただけでは解決せず、医学的な処置が必要です。


アレルギー・中毒・環境ホルモンとの違い

化学物質過敏症は、最初に大量の原因物質に触れることで、身体が覚えてしまい、次回からは微量でも反応しさまざまな症状が現れます。 

花粉やダニなどに触れると発症するアレルギーと似ていますが、アレルギーは原因物質がなくなれば症状は消えるのに対し、化学物質過敏症は長期的な接触で体内に原因物質が蓄積されてしまい、慢性的に症状を引き起こしてしまいます。

そういう面からいえばアレルギーと中毒の中間にあるような病気という感じですね。 

 

ただし、中毒とも異なります。

中毒は、ある程度の量の原因物質がないと起きませんが化学物質過敏症の場合、ケタ違いに少ない量でも症状が起きてしまいます。

これは、非常に微量でも大きな影響を与えてしまう環境ホルモンと似ています。

実際に、環境ホルモンといわれている物質には、化学物質過敏症の原因物質と重なるものが非常に多いのです。

 

環境ホルモンは、性ホルモンと似た働きをするため、精子の減少や子宮内膜症の増加を招き、ガンの増加にすら関係があると疑われています。

微量でも身体のさまざま機能を調節するのがホルモンですから、それと同じような働きを化学物質がするのだと考えれば、ホルモンや免疫、神経などを介して、ごく微量でも大きな影響を与えてしまうことが考えられるようですね。