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<エコラの日々>化学物質過敏症

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 (2017年3月27日)

 

桜の開花が話題に上る頃になりました。

春の花のほのかな香りは心を癒やしてくれます。

けれども、いろいろな香りが誘因となり具合が悪くなる人もいます。


「化学物質過敏症という病気を知っていますか」という患者さんの体験記を読みました。

化学物質過敏症とは、化学物質に大量に接触、または微量でも持続的に接触した後、同じ物質に再接触した場合に起こるさまざまな症状のことです。


なぜ発症するのか、どうしたら治るのかはまだ分かっていませんが、一度発症すると化学物質、においに過敏になってしまいます。

においに反応して体調不良が続き、原因から離れた生活を余儀なくされて生活が一変するそうです。


特別な人がなる病気ではなく、化学物質に囲まれた暮らしが当たり前の現代、いつ誰が発症してもおかしくありません。

同じ環境にいても発症しない人もいます。

ありがちな症状なので、ほとんどが見過ごされているとのこと。

頭痛、吐き気、目がチカチカする、喉がイガイガする、乾くなど、体の小さな反応が始まりだそうです。


原因となる化学物質は、例えば新築や改築で使われる建材、接着剤、塗料など。

洗剤や柔軟剤、シャンプー・リンス、制汗剤、香水、アロマ、消臭剤、防虫剤などもそうです。

ほかにもたばこや農薬類、コピーや印刷機、本のインク等々。

私たちの周りの、ありふれたそれらの化学物質は、直接・間接的に私たちの体に取り込まれます。


私もホームセンターや古本屋、たばこのにおいなどが苦手です。

エレベーターなど狭い空間で充満する香料は逃げ場がなく、苦しいものです。

特に擦れ違う前からにおってくるシャンプーや洗剤のにおいが駄目で、具合が悪くなります。


洗濯当番で学校から持ち帰った給食着に洗剤や柔軟剤の強いにおいが付いていて、うっかり一緒に洗ったら、わが家の洗濯機や衣類ににおいが移ってしまい大変困った経験もあります。


人間の嗅覚は香りに順応してしまうので、加減が分からなくなり、どんどん量を増やして強い香りを求めるようになります。

香りの強い製品も増えているこの頃、香料による化学物質過敏症で健康被害が出る人が増えています。

 

自分は大丈夫でも、誰かを傷つけてしまっているかもしれないということを心に留め、必要以上に香りを求めない暮らしを心掛けたいものです。
(ACT53仙台 佐々木良子)


吹角医師の報道です。

2016年9月10日(産経新聞)